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1-6、天使
2007-08-12 Sun 10:11
また今年も、「盆」 が来る。俺は空しい顔で今年もそれを迎える。
いや、別に盆だけではない。それは「正月」であったり、長い休みのときもある。
「俺はべつに良いよ、盆休みなくても・・・」 驚いた顔と嬉しそうな顔が俺の目の前にあった。
俺はその人材派遣の社員の女の顔を得意そうに見詰める。 
「じゃ中根さんみんなの休みシフト入れてもいいですね」 「いいよ」
「その代わり、オジサンでもいい友達紹介しろよ」 今度は泣きそうな顔をする女社員。
「だって、そうだろ、俺はあんたの会社とは関係ないだろ、俺はここの病院の直で
雇われているんだぞ」「はい」「やっていることは
あんたの会社の仕事と同じだけど、あんたら人材派遣とか名前はりっぱだけど俺に言わせれば人工出しと一緒だよケケケケケ」
俺はここに書いているある事件の目撃者の件で前の仕事場にいずらくなって
そこの社長がここを紹介してくれたのだ。
目撃しているのはなにも俺だけじゃなかった。この会社の運転者も同じことだった。
そして防犯カメラに残ったトラックのナンバーからやがて会社名が分かり
俺たちは呼び出された。
そのとき警視庁はトラックの車検書や色んなものの提出を求めやがて
俺の「前」が炙り出された。
どこからでもなくそんな水は漏れた。ある朝あきらかに「態度」の違う社員たちがそこに立っていた。
俺は笑いながら、「刑務所」帰りか・・・・とひとり呟いていた。
朝は早かったが給料がよかったのが今でも悔やまれる。
「おい、て、ところで俺は、いい臭いしない・・・・」 「わかりません・・」
「ほら」と言いながら俺は手首を女の顔の近くに差し出した。
そこには「嫌」そうな顔があった。俺はこのごろこの香水は女の生理が関係しているのかもと思い出している。
つい、それが口から漏れた。「自分、今日はかぐや姫じゃないよね・・・」
「はあー」 俺は説明しようと思ったが「セクハラ」で訴えられたらと思って言うのをやめた。
つまり月よりの使者、昔は生理のことを綺麗にかぐや姫と言ったのだ。
二日前は銭湯で男に聞かれたときは「ビピった」 いきなり隣で服を脱いでいた男に、
「いい香りですね」俺は思わず「チンポ」を隠したぐらいだった。
名前まで聞いてきたときには尻の穴も思わず手で抑えたぐらいだった。
「なんて名前の香水ですか」
俺はビビりながら、「ニベア」だよとそっけなく答えた。
相変わらず「犬」は今でも狂ったように寄ってきた。
今年の盆は何も考えなくてすみそうだ。何かに逃げていなければ俺は、乗り切れなかった。
「ありがとうございます。本当に助かりました」「じゃ合コンね」
なにも言わず席を立つ人材派遣の女の後姿に俺はしつこく 
「オジサンでもいい友達頼むよ」と喚いた・・・・
俺は帰りに「地蔵」に電話した。「お疲れさん・・・今日は客は何人・・・」
「ひとりも・・・」「この前のマックで待っているから、ちゃんと来いよ」
今日はこの「ますみ」のカッコは胸までズボと肌をさらけ出し乳の所で止まった服を着ていた。
「それって、どこで止まっているんだよ・・・まさか乳首じゃねーよな・・・」
「ここがゴムになっているの」と胸に人差し指を入れて服のふちをなどった。
「そうよね、じゃねーとお前すげー乳首、いつも乳首立ってねーと落ちるよな」
「千羽鶴は・・・」俺は嘘を言った。
「病院に飾っているよ、千匹いないけどな・・・」
「806匹・・・」呪いの言葉でも言ったように聞こえた。
俺は部屋の壁に垂れ下がっている千羽鶴を思い出した。
{ こいつもビビるよな、数えていたんだ・・・ }
「ますみは夢諦めていないんだよな・・・」 「んー」「俺と商売しないか」
「障害者の性の問題をなくすんだよ」ネズミがかじるようにポテトを食っている女を俺は試すように見詰めた。
「お金になるの」「まだぜんぜん分からない、これからいろいろ考えてだな」
「どんなことするの」「介護と同じだ」キャハハハハハハとますみは笑った。
俺の話は30分程で終わった。「キャッチコピーは、車椅子に乗った天使」
「天使、わたしが」キャハハハハハハ「そうだ、天使・・・」俺は確かにどう見ても天使には見えない女を見詰めていた。
「車椅子を派手な色に塗り替えて、コンドームで作った風船をつけるんだ」
「でも、俺は真剣なんだよ、誰かがしないとな」
「社長と専務だぞケケケケケケケケ、」でもほんとネズミ、ハムスターみたいな食いかただな、そう言えばハムスターも、頭悪いしな・・・・・
「曲はなー、昔流行した、翼の折れたエンジェル、知ってるかよー」
「それを流しながら訪問するんだよケケケケケケケ」
俺もこいつも「翼」の折れた天使かもケケケケケケ、俺の場合はこうもりだけどな・・・・
そして俺も、こいつも「もお」「飛べない」ことは気ずいているかのように
眩しい夏空を顔をしかめて何時までも見上げた・・・・・
ところところに散った曇が千羽鶴に見えた。


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